「単語を書かせる指導は時代遅れ」なのか?

小学生に「書く」英語指導が必要な理由

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宇都宮市英語専門進学塾EX 塾長のブログ

「単語いっぱい書こうね。いっぱい書いたら覚えられるからね。」
 

この指導が、最近では“時代遅れ”だとか、“非効率”だと言われることがあります。

「書かせても覚えられない」「もっとスマートな覚え方がある」といった主張も耳にします。確かに、ただやみくもに書かせるだけの反復は、効果的な学習法とは言えないかもしれません。

しかし、小学生の段階では、むしろ「たくさん書かせる」ことに意義があると私は考えています。


なぜなら、小学生はそもそも“英語を書く”という行為に体が慣れていないからです。アルファベットを書くという基本的な動作そのものが不安定で、単語のつづりを記憶する以前に、そもそも“書くという技能”が確立していません。


こうした段階で「書かなくても覚えられる方法」を選ぶと、音と意味だけがなんとなく頭に残り、いざスペリングが求められたときにまったく対応できない、という事態になります。

「聞いたことはあるけど書けない」「何となく意味はわかるけど読めない」――こうした半端な理解が定着してしまうのです。


それに拍車をかけているのが、現在の小学校英語の構造です。現在のカリキュラムは「話す・聞く」に大きく傾いており、「書く」ことや「読む」ことがほとんど指導されていません。

その結果、小学校卒業時点で “apple” や “dog” といった基本単語ですら正確に書けないまま中学校に進む子どもが珍しくありません。


しかし中学校に入ると、定期テストでは単語の書き取りが当たり前のように求められます。

「英語が好きだったのに急に苦手になった」というケースの背景には、この書く力の欠如があることが少なくないのです。


私の塾では、小学生にもしっかりと単語を書かせます。旺文社のでる順pass単書き覚えノートを使います。各単語3回書くようになっていますが、3回で書き足りない単語に関してはノートに覚えるまで書く練習するよう指示も出しています。

最初は面倒がりますが、数週間もすると自然にペンが動くようになります。そして気づけば、単語の読み書きに自信がつき、英語そのものへの理解も深まっているのです。

もちろん、ただ書かせるだけでなく、意味・発音・使い方といった周辺知識も一緒に教える必要があります。ですが、その入口として「手で書く」という経験は、やはり避けて通れない基本動作なのです。

「単語を書かせるなんて古い」と切り捨てるのは簡単です。でも、体を通じて学ぶプロセスこそが、小学生には必要なのです。たくさん書いて、覚える。そこからすべてが始まります。