塾を選ぶとき、多くの保護者の方が気にされるのが「説明がわかりやすいかどうか」です。体験授業を受けたお子さんが「わかりやすかった」と言えば、安心される。それは自然なことです。
ただ、私はこう考えています。わかりやすい説明は、塾として当然備えているべきものであって、それ自体が価値の中心ではない、と。教えることを仕事にしている以上、わかりやすく説明できるのは前提です。問題は、その先があるかどうかです。
実際には、わかりやすい説明をした時点で指導が終わってしまっているケースが少なくありません。先生が丁寧に解説し、生徒は「なるほど」とうなずく。授業としては成立しているように見えます。
しかし、説明を聞いて「わかった」と感じることと、実際にできるようになることの間には、大きな距離があります。聞き終わった瞬間から、その理解は少しずつ薄れていく。わかりやすい説明だけでは、中学英語の力は定着しません。
では、その先に何が必要なのか。それは、生徒自身にやらせ、生徒自身に説明させることです。
授業では、まず英作文や問題に取り組ませます。間違いがあれば、こちらが正解を教えて終わりにするのではなく、なぜそこが間違っているのかを生徒に説明させます。
ここで、本当に理解しているかどうかがはっきりします。説明できない、あるいは説明が曖昧であれば、理解はまだ不十分です。そのときは、こちらが改めて説明し、もう一度生徒に説明させる。わかるまで、何度でも繰り返します。
生徒に説明させると、時間はかかります。こちらが答えを言ってしまう方が、はるかに早く進みます。それでもこのやり方を続けているのは、自分の言葉で説明できたことだけが、本当に身についたことだからです。
そして、理解したことを定着させるには、反復が欠かせません。
それも、一つの経路だけではなく、複数の経路で繰り返すことが大切です。頭で理解し、目で何度も見て、手で書き、口に出して読み、耳で聞く。同じ英文や文法事項に、異なる感覚から何度も触れることで、知識は少しずつ確かなものになっていきます。
この過程は、決して華やかなものではありません。目を見張るような解説も、劇的な発見もない。
地道に、同じことを、形を変えながら繰り返していくだけです。しかし、中学英語の土台は、まさにこの地味な積み重ねの上にしか築けません。わかりやすい説明は入口にすぎず、本当の指導はそこから始まるのです。
宇都宮市英語専門進学塾EX 塾長のブログ
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